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倉庫の自動化

自動化の背景

1.) まず、近年は少子高齢化の深刻化とEC需要の高まりによる人手不足と伴い、新型コロナウイルスの感染拡大に影響される物流業界において、自動倉庫(倉庫の自動化)は非常に注目されいています。その点も物流倉庫の自動化が注目されている背景なのでしょう。

2.) 次に、倉庫内の商品を高密度で収納して稼働するロボットが入出庫する自動化システムにも注目が集まっています。ロボットの導入などを通じて倉庫の無人化を実現することで、従業員の肉体的負担や人件費を軽減できる効果も期待されています。

3.) また、多品種少量のロングテール品を取り扱うEC業界にも適していると、期待が寄せられています。

自動化の方法

自動倉庫システムとは、商品の入庫から保管、出庫までの一連の流れを一元管理して自動化するためのオートメーションシステムです。

倉庫内の荷物は、スタッカーラックと呼ばれる倉庫内を移動する荷棚に収納し、コンピュータで制御されています。このコンピュータは「オートメーションシステム」と呼ばれ、入荷・出荷情報を一元管理します。また、商品の出し入れを行うスタッカークレーン、制御装置や在庫管理装置などの導入によって、倉庫を自動化しています。一般的に、自動倉庫システムを導入するには、スタッカーラック、スタッカークレーン、制御装置、在庫管理装置などを完備しなければなりません。

自動倉庫システムにはさまざまな種類があり、倉庫の形状や取り扱う商品に応じて、主に以下の種類に分けられます。
 

1.パレット型 

パレット型の自動倉庫は、高層の中にパレット単位でラックに商品を保管するシステムです。高さ方向を生かして、効率よく保管できるシステムでなるので、高さのある既存の倉庫を活用するケースに向いています。また、無人配送車と併用するケースにも向いています。

2.バケット型

バケット型の自動倉庫は、不定形の商品や部品などをバケットに入れラックに保管するシステムです。それらを収納するのに適しています。定型のバケットで保管するため、非常にすっきりした印象を与えます。 

3.フリーサイズ型

フリーサイズ型の自動倉庫は、さまざまな形状・サイズの製品を収納してラックに保管するシステムです。大きさや種類の異なる製品を一緒に保管できるため、取り扱う商品の数量や種類が多いケースや特殊な商品を取り扱うケースに便利なように思われます。 

4.移動棚型

移動棚型の自動倉庫は、移動台車の上に乗った電動式の移動棚を使い製品を保管するシステムです。棚自体を移動できるため、通常の棚よりも通路を確保しやすくスペースを有効的に使えることから、密集保管が可能になります。また、倉庫内を有効に使えるほか、ピッキングを効率よくできるといったメリットもあります。

自動搬送ロボット

自動搬送ロボットとは、ピッキングを行う商品の入った荷棚をロボットがワーキングステーションに移動させることで、従業員が倉庫内を歩き回るという作業なしで効率化するものです。出荷リストを読み込むと、ロボットがワーキングステーションまで棚を運び、人がそこで必要な商品をピッキングするという流れになります。倉庫では自動搬送ロボットとAIの活用が増えています。自動搬送ロボットにはAIを活用した機械学習によって、倉庫内をより効率よく移動することができます。

自動搬送ロボットにはさまざまな種類があり、主に以下の種類に分けられます。

1.AGV 

AGV(「Automated guided vehicle」の略語、日本語で「無人搬送車」)とは、様々な産業において、多く使用されている自動運転車の一種で、人間が運転の操作を行わなくても、自動で走行できる搬送車。しかし、誘導体の設置が必要です。

2. AMR 

AMR(「Autonomous Mobile Robot」の略語、日本語で「自律走行搬送ロボット」)とは、ガイドレスでの自律走行が可能で、自ら判断し、人や障害物を自動的に回避し、再ルーティングするロボット。入庫、出庫、在庫管理(ピッキング、仕分け、梱包などのために、自動化された倉庫や生産シナリオで導入されます。

3.GTP

GTPとは「Goods To Person」の略語です。物流センターなどに使われる自律移動式AGVの一種で、従来のピッキング業務の「歩く」という行為をロボットに代替するもので、出荷する商品が入っている棚ごとロボットが運んできてくれるというものです。

自動ピッキングシステム

ピッキングシステムとは、ピッキングを効率化するためのシステム全般を指し、ハンディターミナルを用いて出荷指示書のバーコードを読み取り、表示された場所で品物をピッキングして、品物のバーコードを読み込んで照合するものです。

サイズや形状、重量など、商品の形態によって、ソリューションが異なります。

バーコードをスキャンして在庫数をカウントし、リアルタイムで更新し、自動で集計していきます。製品の保管場所もリアルタイムで把握可能です。結果、ピッキングにかかる時間を短縮でき、確実な検品を行えるためミスも軽減できるのです。

このほかにピッキングシステムには、商品を保管している棚に設置されたデジタル表示板を見ながらピッキングを行うデジタルピッキングシステムや、ヘッドセットを装着してリストを持たずに音声指示に従ってピッキングをする音声認識システムといった種類などがあります。

WMS(倉庫管理システム)

WMS(「Warehouse Management System」の略語、日本語で「倉庫管理システム」または「在庫管理システム」)とは、物流倉庫において入出荷、ピッキング、検品、在庫数などの一連の作業をデジタル化することによって、リアルタイムで一元管理が実現でき、倉庫の自動化をサポートするためのシステム。

例えば、入出荷作業の進捗状況を管理したり、納品書を発行したりします。また、無線ハンディーターミナルをベースとしたバーコード管理によって、在庫の状態を常に把握できます。製造業の原料・部品・製品倉庫や小売業・卸売業・通販・ECの商品倉庫といった様々な物流倉庫の現場で導入されます。

在庫管理システムや販売管理システムなどと連携することができます。在庫管理システムと連携すれば、複数の拠点がある場合でも在庫総数を把握でき、ロケーション別の在庫管理が可能です。販売管理システムなどとも連携でき、自社の業態に合った倉庫管理も実現できます。

自動化を成功させるポイント

物流倉庫の自動化を成功させるためには、三つのポイントがあります。

1.ハード面とソフト面に分けて意識し、注意を払う必要があります。ハード面に関しては、入庫や出庫において、倉庫保管時の作業負荷に応じた機械能力を設定することが重要です。ソフト面に関しては、機能が多すぎるとコストが大きくなってしまうので、最低限の機能性と上位WMSの適合性を重視して導入すべきです。

2.経営戦略に基づいて導入することも重要です。無計画に物流倉庫を自動化すると、現場が混乱してしまう可能性があります。現状維持を望む現場の従業員の反発も考えられるので、経営陣がしっかり深く関与して、従業員の理解を獲得していかなければなりません。

3.必要に応じて、物流倉庫の自動化を推進する部門を設置したり、導入をサポートする人材を確保したりすることも検討する必要があります。

自動倉庫のメリット

自動倉庫の導入によって、生産性・作業効率の向上、省スペース化・省人化や業務品質と製品品質の安定化などのメリットがあります。

1.生産性・作業効率向上

自動倉庫によって、入庫や出庫、あるいはピッキングなど、今まで人が行っていた倉庫業務を自動化することで、従業員の負担が減り、重要業務に時間を割けられ、人の手による業務よりも生産性は飛躍的に向上します。

人による作業では労働時間の制限があり、休憩時間の確保も必要ですが、システムやロボットは24時間休みなく稼働することも可能です。特に、冷蔵倉庫や冷凍倉庫などでは、従業員による長時間の作業が難しい場所で、交代制で対応しなければなりませんが、ロボットの導入によって24時間稼働できます。

また、危険物を保管する倉庫では、機械に作業を任せられれば、従業員が危険な作業に関わることを避けられ、彼らの安全確保につながります。

さらに、倉庫の自動化に踏み出すことは、自社の事業を改善するチャンスともいえます。なぜなら、導入にあたって現場の課題を把握し、これまでの業務を見直す必要があるからです。導入をきっかけに、従業員と一緒に課題解決に向けて行動すると、結束力が生まれて生産性が向上できます。

2.省スペース化・省人化

自動倉庫システムを導入することで、パレット型の場合は高層のラックの利用によって、高さ方向を有効に活用することが可能になり、移動棚型の場合はラックを密集させることができるなど、保管スペースの省スペース化が図れます。
また、自動倉庫によって入出庫やピッキングに必要な人員数を大幅に削減することができる省人化効果もメリットです。倉庫業界では人手不足が深刻化していますが、限られた従業員を倉庫内作業に限定することなく、適切な業務に割り当てられるようになるのです。

3.業務品質と製品品質の安定化

100%の精度を要求されると、厳密なチェック工程を設けていても、従業員のストレスや負担は大きくなり、かえって人の手による作業ではヒューマンえらは避けられません。特に繁忙期には、作業量の増加によって従業員の疲労がたまるとミスが起こりやすくなるという問題もあります。自動倉庫の場合は作業量に関わらず、一定の品質で作業が行われるため、業務品質が安定することがメリットです。

また、厳格な温度管理や品質管理が求められる商品を取り扱う場合に、品質の安定化を実現できることもメリットに挙げられます。業務品質だけでなく製品品質も安定できます。自動倉庫によって倉庫内の人の出入りが減ることで、一定の温度を保つとともに、外部から虫など異物や雑菌の侵入が起こりにくい衛生的な環境を構築できます。

そのほか、従業員のスキルに関係なく業務を進められるため、研修や教育にかかるコストも削減できます。取り間違いなどの人為ミスを防げるため、先入れ先出しが徹底できるのもメリットです。

自動倉庫のデメリット

自動倉庫は挙げられたようなメリットがある一方で、次に以下のようなデメリットもあります。

1.多大な導入コストがかかる

倉庫業務を自動化するためには、さまざまな設備やシステムの導入が不可欠です。製品によっては季節の影響を受けて在庫数が大きく変動する場合もあるので、規模の拡張に対応できる柔軟性の高いシステムが求められます。

導入コストの回収にかかる時間を見積もり、検討することをお勧めします。 なお、資金力が乏しい中小企業にとっては、他社の自動倉庫をレンタルで利用するのも効果的です。倉庫業務をアウトソーシングすることになるので、設備を構築する必要はなく、初期費用を大幅に削減できます。したがって、人手不足の問題も解決できます。

2.システムトラブルによって業務が停止する恐れがある

自動化された倉庫はシステム制御によって制御されているため、問題が発生すると業務が停止する可能性があります。もし一日でも業務がストップすれば、巨額の損失になります。導入する際には、バックアップの仕組みも同時に構築し、トラブルが発生した際の取扱説明書を作成する必要があります。

3.自動倉庫システムは保管方法に制限がある

自動倉庫を導入するには、さまざまなシステムや設備に初期コストがかかります。また、季節変動がある事業では、時期に応じた規模の拡張や縮小に適宜対応する必要がありますが、柔軟性のあるシステムはより高額になる傾向があります。導入コストの回収までの期間を見積もりなど、費用対効果を検証することが重要です。

システム制御によって倉庫を運用することで、システムに障害が発生した場合は、倉庫において入出庫作業やピッキング作業に支障をきたし、業務を停止せざるを得なくなるリスクもあります。自動倉庫の導入にあたっては、システム障害が起きた際の取扱説明書を作成する必要があります。

さらに、自動倉庫システムを導入する際には、導入するシステムによって保管方法が固定されるため、既存の顧客の取引に支障をきたさないことを検証する必要もあります。

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